ヨシガモ×マガモ雑種
ヨシガモ×マガモ雑種雄
2022年2月27日愛知県の川にてマガモ×ヨシガモ雑種を観察した。観察時間は9:00〜11:00、16:00〜17:00の3時間であった。川には他にマガモ、コガモ、オカヨシガモ、オオバン、ミコアイサなどが見られた。雑種ガモは基本的にマガモの群れと共に行動していたが、群れの端や少し離れた場所に居る事が多く、単独で泳いでいる事もしばしばあった。しかし採食する時は必ず群れと共に行動しており、単独での行動は見られなかった。
・雑種の形態(概要)
〈第一印象〉後ろから見た印象は、あまり違和感なくヨシガモだった。理由は脇羽、肩羽、三列風切がヨシガモの形態に近いからだと思われる。横から見ると顔つきはかなりマガモ的だった。頭が平坦で嘴が大きい事がマガモ的な顔付きの理由かと思った。胸はヨシガモの鱗模様とマガモの茶色が共存しておりとても美しかった。頭の色は角度によって緑や青紫に見え、マガモにかなり近い色だった。
〈サイズ〉マガモよりは一回り小さかったが、群れに混ざっていても特別小さいと感じるサイズではなかった。
・観察出来た雑種ガモの行動
9:00に見つけた時にはマガモの10羽ほどの群れに混ざり川を泳いでいた。
10:00前に一度川沿いの畑にマガモ5羽と降り、採食を行ったが、自分達が少し近づくと(50m強)群れと共に川の下流に飛んでいき川に降りた。
10:00過ぎから数分間、マガモ10羽ほどの群れの中で雑種ガモがディスプレイを行っていた。他のマガモは行っていなかった。
10:30ごろからマガモの群れの動きが少なくなり休憩モードになった。雑種ガモも同様に動きが少なくなり休んでいた。
16:00ごろに戻ると雑種ガモは単独で泳いでいた。直後に土手で採食していたマガモの群れに合流し土手で採食を行った。その後川に降りたり土手に上がって採食したりを繰り返していた。
https://youtu.be/oagsS6LxC_8
マガモ×ヨシガモのディスプレイ
数分の間、何度か繰り返していたため転位行動では無いと思われる。
https://youtu.be/q8FLKXwdHX8
マガモ×ヨシガモの採食
・形態観察
〈頭部〉
・嘴は黒ベースで部分的に薄肌色に色が抜けていた。ヨシガモと比べると嘴が大きく顔の印象はマガモ寄りに見えた。
・嘴基部付近に斑がありヨシガモ的であるが、色は薄茶色であった。(ヨシガモは白色)
・頭部の色は全体的にマガモ的な緑光沢であった。正面や後ろを向くと青紫光沢に見えた。またヨシガモでは赤紫になる部分は、雑種では暗色になっていた。一見黒く見えるが、光の条件により緑色の光沢が見えた。
・頭部の形はヨシガモに比べ頭頂部が平坦でマガモ的な印象を受けた。後頭部はヨシガモの様に襟足が長く伸びていたが、ヨシガモよりは短く見えた。
後ろを向くと青紫色に見える
〈胴体〉
・胸はマガモよりも薄い赤茶色で、ヨシガモに見られる鱗模様が見られた。ヨシガモでは胸付近の波状模様が荒くなるが、雑種は胸の境から脇まで(よく見ると胸付近の波状模様は若干荒い様に見えるが)ほぼ一様にきめ細かい波状模様に見えた。
・肩羽はヨシガモ的であるが、ヨシガモで見られる白い縁は目立たなかった。
・三列風切はヨシガモ的に長く垂れているがヨシガモよりはカーブが緩やかで短かった。模様は、ヨシガモに見られる黒い模様が上の三列ほど薄く、一番上の三列は羽軸付近がうっすら灰色な程度で、上から2枚目もうっすら黒い程度、3.4枚目もヨシガモに比べ黒い部分が狭かった。
・翼鏡は深緑色で角度によって偶に青紫に見えヨシガモ的な色味であった。
・下尾筒は斑がありヨシガモ的であるが色は白くマガモ的であった。(ヨシガモはクリーム色)
・尾羽はカールしておらずマガモ的要素は見られなかった。
〈足〉
足の色は灰色がかった肌色で、マガモの様な鮮やかな色ではなかった。ヨシガモに近いが、薄ら朱色が入っているのは見てとれた。
〈背面および翼〉
・上尾筒から背にかけて濃い灰色の模様が入り、マガモ的であった。
・翼鏡は深緑色で、マガモの様な青光沢は見られずヨシガモ的であった。
・よく見ると大雨覆の先にうっすらと赤茶色が入っているのが分かる。これはヨシガモの特徴だと思われる。
・翼の裏は一様に白色で、初列の先のみが黒く見えた。初列と下初列大雨覆にコントラストが見られない点はヨシガモ的であると思った。
2022年秋・白神岬鷹の渡り
9月15日・白神岬
5:30〜10:30
メモ・定点までの道が補装されており以前よりだいぶ改善された。とは言えまだパンクしないかハラハラしながら上がらなければならないのは変わらなかった。
5:30〜7:00は北北東の風がやや強く鷹が上昇出来ない様で、低くを通過する個体がパラパラと通って行った。7:00頃から風がやや弱まり暖かくなって来たので鷹柱が出来始める。7:30には7羽のハチクマ柱が頭上に出来た。7:30〜8:00はハチクマのピークで17羽が頭上を通過した。8:30頃から風向きが変わり南からの風に。風向きが変わった影響か高くを飛ぶ個体が増えた。この頃からハイタカ属が増え、ハチクマは幼鳥の比率が明らかに増えた(〜9:00は9割以上成鳥、9:00〜は5割ほど)。
31個体を近くで撮影出来た。
九州の離島2022.5.1-4(4日目)
【探鳥日記4日目】
遂に来てしまった最終日。いつもの様に日が上がる前に宿から南部のポイントに向かう運転中、何やら鳥の死体の様な物が落ちていた気がして降りて確認してみるとなんとブッポウソウでした。急いで偶然車に積んでいたビニール袋で回収しました。こんな形の初認になるとは…という気持ちと間近で美しいブッポウソウを観察出来るという気持ちが入り混ざり複雑な心境でした。後ほど記録として何枚か写真を撮った後、ブッポウソウは地元の方に託し県立博物館に送られて行きました。
昨夜は結構鳥が動いた様で、朝になって昨日は見なかったツメナガセキレイやタイワンハクセキレイの群れが入っていました。昨日良かった畑②付近を探索していると、田んぼにタイワンハクセキレイ1羽、シベリアツメナガセキレイ1羽と共にキガシラセキレイ雌が居ました。
しかし夜に鳥が動いているという事は日が昇ったら鳥達が一斉に抜けるという事…早朝から上空を大量のエンベリが飛んでいるな〜とら思いましたが、朝8時にもなると殆ど抜けてしまいました…残っている僅かな鳥を観察して、一度民宿をチェックアウトし、昼を食べて再び南部のポイントへ戻るとやはり鳥は少ないままです。どうしたものかな〜と思い、涼むために唯一日陰の探鳥ポイントである神社へ向かうと、シロハラホオジロが2羽居ました。昨日は警戒心が強かったので全く観察させてくれませんでしたが、警戒心が少し解けてきた様で採食する姿を長時間観察させてくれました。
この後ビンズイ2羽を神社で見かけ、片方をヨロビンと誤同定するなどしてタイムリミットを迎え北部の港へ車で向かいました。道中、綺麗なアカガシラサギ 2羽を見かけました。
【5/4に確認した主な鳥】(多→100以上、中→50羽前後、普→30羽前後、小→10羽前後)
コホオアカ中、キマユホオジロ普、シベリアアオジ普、ノジコ普、シマアオジ3+、シマノジコ2+、シロハラホオジロ4+、オウチュウ1、アカガシラサギ6、ムネアカタヒバリ、ツバメチドリ、ツメナガセキレイ、キガシラセキレイ
九州の離島2022.5.1-4(3日目)
【探鳥日記3日目】
早朝から昨日良かった畑②でエンベリ達を観察しました。シマノジコは増えて2羽になってました。新たに入った(行動からそう思われる)シマノジコは驚くと結構頻繁に電線に止まってくれました。
8時ごろから畑②のとなりの田んぼの田植えが始まり、エンベリ達が去ってしまうと思われましたが警戒心が薄い群れだったのか半数以上が残ってくれました。シマノジコ、ノジコは警戒心が強く田植えの作業が始まると共に姿を消しましたが、コホオアカ、キマユホオジロ、シマアオジは依然として50羽ほどが採食を続けていました。日陰でのんびりとエンベリ達を眺めていると、エンベリ達は日陰が好きな様で皆んな日陰で採食していました。日が昇るにつれて日陰の範囲がジリジリと狭くなり、エンベリ達もジリジリと近寄って来て最終的には目の前で観察する事が出来ました。
午前中は畑②でエンベリを眺め、鳥の活性が悪くなったお昼に漁港の定食屋で刺身定食を食べた後にポイントを一通り回ると、畑③付近にこれまであまり見なかったノジコが結構な数入っていました。
畑③から畑①に向かうと畑①の向かいの田んぼの農道になにやらハトくらいの大きさの鳥が鎮座してました。双眼鏡で見てみるとなんとジシギでした。昨日に2羽ほど飛ばしてしまいましたが、いずれも水の張った田んぼの中に隠れていました。しかしこいつは農道の真ん中で動かず。観察していると数分後にやっと動き出し採餌していました。小顔に見える感じがハリオかな〜とか思いながら尾が見える機会を伺っていると上空を通過したトビにびっくりして「ジェッ」という声をあげて飛んで行きました。声が濁っていたので推定チュウジシギとしました。
1.2日目と2時半以降にエンベリが渡って来るな〜と感じたので神社に行ってみると予想が的中。10月の舳倉で何度も聞いたシロハラホオジロの地鳴きが聞こえました。何羽かいましたが警戒心がなかなか強く姿は確認出来ず…
次に畑③の様子を見に行ってみると、田植えが終わったからかシマノジコ1、シマアオジ2、ノジコ数羽がキマユホオジロ、コホオアカに混ざっていました。
日が落ちかけ来て最後に先程ノジコが増えていた畑②へ行ってみると更にエンベリが増えており、そこかしこでエンベリがワラワラと飛んでいました。水路沿いの木には多くのエンベリ達が休んでおり、中にはシマノジコ、シマアオジも。地元の方曰く、このポイントは夕方になると水路で水浴びをしたエンベリがよく木に止まって休むらしいです。
少し水路沿いの様子を伺いに歩いているとエンベリが飛び出して来て目の前に止まりました。撮ってみるとなんとシマアオジの雌でした。
その後、もう一度畑の方に戻ってみるとシマノジコがコホオアカと共に花の上に止まっていました。
急いで写真を撮ってもう一度双眼鏡で観察していると何やら背景にもエンベリが沢山いる事に気づき、ピントをそちらに合わせてみると…
1番上にシマアオジ雌雄、他にノジコ2、コホオアカ2羽が止まっていました。この光景には非常に興奮しました。結局夕方の畑②ではコホオアカ沢山、ノジコ沢山、シベリアアオジそこそこ、アオジ少し、キマユホオジロ少し、ホオアカ少し、シマノジコ3+、シマアオジ4+を確認出来ました。こんな光景2度と拝める気がしません。
【5/3に確認した主な鳥】(多→100以上、中→50羽前後、普→30羽前後、小→10羽前後)
コホオアカ多、キマユホオジロ中、シベリアアオジ普、ノジコ多、シマアオジ5+、シマノジコ6+、シロハラホオジロ2+、オウチュウ1、アカガシラサギ、ムネアカタヒバリ、ツバメチドリ、ツメナガセキレイ、チュウジシギ
九州の離島2022.5.1-4(2日目)
【探鳥日記2日目】
早朝に前日夕方エンベリが増えた畑③を探鳥するとコホオアカの群れにシマアオジの雌と若雄が見つかりました。雌を見るのは初だったので、嬉しい発見となりました。
畑①には前日と同じくコホオアカメインの群れの中にシマアオジ雄成鳥と若雄が見られました。結構近くに若雄が出て来てくれました。
畑①から畑③に移動していると電線に沢山のツバメが止まっていて、その中にお腹が赤みがかったツバメが見られました。
畑③の近くの田んぼを見てみるとタカブシギ1羽とヒバリシギ2羽が入っていました。近くで春ヒバリシギを見る機会も少ないのでじっくり観察しました。
畑③付近の水路沿いを歩くとワラワラとシベリアアオジが飛び出して来ました。どうやらシベリアアオジは水路沿いの環境が好きな様です。
昼間は全く鳥が居なくなったので島に滞在中の鳥屋3人でゆっくりお昼を食べた後、午後に入り探鳥再開。とりあえず一通り回ろうと、前日夕方から本日午前まで鳥が全く居なくなっていた畑②に行ってみると、なんと大量のキマユホオジロとコホオアカが採食していました。凄い光景にワクワクしながら、50を余裕で越えるエンベリの群れを双眼鏡でサーチしていくと…居ました!今回目標としていた鳥シマノジコです。なんと他にシマアオジ2羽も居ます。
ずっと観察していると、群れがトビに驚いて脇にある竹藪や木々に避難していきました。
色鮮やかなエンベリ達ですが、竹藪に入るとなかなか目立ちません。少し落ち着くとまた群れが畑に降りて行きました。結局この群れにはコホオアカ30+、キマユホオジロ30+、ノジコ3、シマアオジ2、シマノジコ1が居ました。
しばらくこの群れを眺めた後、畑③に行ってみるとシマアオジ若1とノジコ数羽が見られました。
昨日は見られなかったノジコがパラパラと入って来ていました。北海道ではなかなか見られないので沢山見られるのは嬉しいです。
エンベリを堪能し森の鳥も見たくなり神社に行ってみると、昨日は鳥一羽すら見なかったのですが木の上から何かの鳥のぐぜりのような鳴き声が。鳥の影が見え、双眼鏡で確認してみると…コイカルでした!結構見たかった鳥なので嬉しかったです。
この後島をぐるぐる回り、田んぼで新たに入ったであろうシベリアツメナガセキレイを見つけてこの日は終了しました。
【5/2に確認した主な鳥】(多→100以上、中→50羽前後、普→30羽前後、小→10羽前後)
コホオアカ多(昨日より減少)、キマユホオジロ中、シベリアアオジ普、ノジコ普、シマアオジ4、シマノジコ1、キガシラセキレイ1、オウチュウ1、ササゴイ、アカガシラサギ4、ムネアカタヒバリ小、ツバメチドリ7、ツメナガセキレイ普、コイカル1、ジシギsp
九州の離島2022.5.1-4(1日目)
5月1〜4日まで九州の某離島に行ってました。楽しい遠征になりましたので久しぶりに旅日記風に1日ごとの行程を書いていこうと思います。
【ポイント紹介】
エンベリ畑① 15cmくらいの草丈の稲科植物がびっしり生えた畑。近くの電線や轍に鳥が良く止まるので、観察し易く写真も撮り易い。
エンベリ畑② 草丈が低くまばらに生えているので鳥達が採食しているのが見える。
エンベリ畑③ 草丈の高い稲科植物がびっしり生えた畑。移動する時や驚いて飛び上がった時に轍の枝や花にエンベリが止まる。水路が近くにあり夕方には水浴びをするらしく、水路沿いにもエンベリが集まる。
【探鳥日記1日目】
30日に大授でシギチを堪能したのち、エンベリで溢れているであろう島に思いを馳せながら朝の便で出発しました。船からはオオミズナギドリが飛んでいるのが見えました。カンムリウミスズメを探しましたが見つからず…到着後、知人に教えてもらった南部のポイントに急いで向かいました。南部に差し掛かるとポイントへ向かう道中にツメナガセキレイやタイワンハクセキレイ、キマユホオジロが普通に見られ期待感が高まります。
シマアオジがいるらしいと聞いたポイント(エンベリ畑①)に到着すると、畑の周辺を大量のコホオアカが行ききしており、そこにカメラを構えたおじさんが2人居られました。エンベリの多さに面くらいながら挨拶と本日到着した旨を伝えると、本日入れ違いになる知人が事前に紹介してくれた様でおじさん達もウェルカムモードで有り難かったです。シマアオジはまだ居るとの事なのでしばし座って待っていると直ぐに轍に出てきて来れました。シマアオジは綺麗な成鳥雄と若雄(1s?)の2羽が見られました。また遠くの電線にはオウチュウが止まっており、こちらも数日前から居るとの事。後ほど近くで撮る事が出来ました。
その後昼過ぎに島を出る知人と島のポイントを一通り回りました。最初は長期滞在しているという綺麗なキガシラセキレイの雄1sを見に行きました。牛の居る牧場にツメナガセキレイ1羽と共に居てくれて無事見る事が出来ました。
その後、学校の校庭や林道、神社を巡るも鳥は少なく、そろそろ帰るかな〜と言いながら畑③沿いの水路を歩いていると急に黒い鳥が水路から脇のブッシュに飛び上がったのが視界に入りました。「ツルクイナ!」と言いながら咄嗟に入ったブッシュ付近を捜索するも結局見つからず…一通り周辺を捜索した後、最後にもう一度と思い見かけたポイントを再度見るとシロハラクイナが走り去って行きました。結局正体が掴めずしまいでしたが、以前宮古島でも同じ様なシチュエーションでツルクイナ疑惑を見ており、行動的にもやはりツルクイナが1番可能性が高いかな〜と思いました。間違えるとしたらバンなのですが、バンも少ない島らしくやはりツルクイナだと自分は信じてます。その後マミジロタヒバリも数羽入って来て、コマミジロを探しましたが見つける事が出来ませんでした。
知人が帰り、1人で島を捜索しましたが新たな鳥はなかなか見つからず。夕方に畑③のエンベリ(主にコホオアカ)が増えており、中にシマアオジ雄成鳥1羽を見つけました。他には水路にササゴイが降りているのを見つけたくらいでこの日は終了しました。ササゴイは好きな鳥であまり頻繁に見ることも出来ないので地味に嬉しかったです。
前日(30日)から晴れ続きで、ここから鳥が抜ける一方なんじゃないかと危惧しつつ疲れ切って就寝しました。(1日目終)
【5/1に確認した主な鳥】(多→100以上、中→50羽前後、普→30羽前後、小→10羽前後)
コホオアカ多、キマユホオジロ小、シベリアアオジ普、シマアオジ3、キガシラセキレイ1、オウチュウ1、ササゴイ、アカガシラサギ4、マミジロタヒバリ3、ムネアカタヒバリ小、ツバメチドリ7、ツメナガセキレイ普
情報・早朝にシマノジコ2
引っ越しのお知らせ
4月から再び北海道に住む事になりました。これからは北海道の野鳥観察記録をお届けします。最初の配属は道東となりました。
九州のカモメ②
3月7.8日に九州に行き再びカモメを見てきました。モンゴルセグロカモメを何羽か観察出来ました。
7日・福岡県糸島付近
大型カモメ50羽前後にモンゴル1w1羽と2w1羽が居ました。夕方着いてカモメ達にあまり動きがなかったので翼は撮れず…
8日は九州のカモメ①(URLは以下)
https://kitanominami.hatenablog.com/entry/2022/02/15/%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%A2%E3%83%A1で紹介したポイント①と②でカモメを探しました。
ポイント①(佐賀の溜池)
大型カモメ20羽程にモンゴル1w1羽と2s1羽でした。
ポイント②(熊本の漁港)
モンゴルads3個体、adw1個体
ads3個体の内2個体は1月下旬に観察した個体でした。
1月下旬の個体Aとした個体
1月との比較写真
同定根拠はp10裏の模様とアイリングです。
個体Bとした個体
大きく体格ががっしりしていて風格がある個体
1月下旬との比較
追記 モンゴルadwも1月下旬に観察した個体でした。
1月下旬との比較(上・3月、下・1月)
ヨシガモ×ヒドリガモ
1月6日に大阪府でヨシガモ×ヒドリガモ雄幼羽→第一回生殖羽を見つけました。発見時は河川敷でヒドリガモ200羽ほどの群れと共に採食しており、その後は群れと共に川と河川敷を行き来していました。
1月6日大阪南部の河川
3月10日に再発見されたという同一個体を見に行きました。ヨシガモと比べるとかなり小さく見えます。
換羽比較
雑種の形態
- 体長・体格はほぼヒドリガモと同じ
- 嘴はヒドリガモ的だが基部や鼻腔周辺が黒ずんでいる。ヨシガモに見られる額の嘴基部付近の白い斑が換羽後には薄らと見られた。
- 頭部はヨシ×ヒドリによく見られる模様だが、典型的なものより頬の黒い範囲が狭かった。
- 喉と首周りは黒く、茶色と黒の模様の境は色が薄くなっていた。これはヨシ×ヒドリにはあまり多く見られるパターンでないと思われる。
- 胸はヒドリガモと同じ色だが、ヨシガモの鱗模様が見られた。1月に残っていた胸の幼羽を見ると、色はヒドリ的な濃いこげ茶で模様はヨシガモ的な鱗模様となっており、幼羽、生殖羽共に色はヒドリ的、模様はヨシガモ的で面白いと感じた。
- 脇羽はヨシガモとほぼ同じであった。
- 肩羽はヨシガモ的だが縁の白い模様は見られないか、見られてもかなり薄かった。
- 三列風切は幼羽はヒドリ的だったが、生殖羽は長さはヒドリガモ的だが形状はヨシガモの様だった。
- 腹部は白くヒドリガモ的だが白い範囲はヒドリガモより明らかに狭かった。
- 下尾筒はヒドリガモ的で光沢の無い黒だが、白い斑が見られた。しかしヨシガモよりは斑は小さかった。
銚子のカモメ2022
2月8日
この日はカモメがかなり多く、銚子中の堤防にびっしりカモメが止まっていました。12:00-16:30で推定モンゴルa1、カナダa3、クムリーン1(通称・二郎)という結果でした。
推定モンゴルセグロカモメad
初列の黒色部が6枚だったが、それ以外はかなりモンゴル要素が強かった。
以下カナダカモメad3個体
クムリーンカモメ(二郎)
2月9日
この日は9:00-14:00でカナダカモメ1w1、カナダカモメ2w1、という結果でした。下2個体に関してはあまり自信がありませんが、調べて熟考した結果カナダとしました。ご意見あればコメントして頂けると有り難いです。
カナダカモメ1w
カナダカモメ2w
3月18日
カナダカモメad1
九州のカモメ①
1月24〜29日で九州へ遠征に行きました。沢山のモンゴルセグロカモメを観察出来たので紹介しようと思います。識別についてはあまり自信がありませんので、もし気づいた点ありましたらコメント頂けると幸いです。
ポイント1・佐賀の干拓の溜池
最初にモンゴルを見つけたのは佐賀の干拓地の溜池でカモを探している時でした。かなり距離はありましたが、明らかに白い頭部が目立っていました。その日は大型カモメ10羽ほどに推定モンゴルad1でした。次の日に同所に訪れると大型カモメ20ほどにモンゴルad1、2w1、推定モンゴルad1が居ました。
推定モンゴル(1/24)
モンゴルad(1/25)
モンゴル2w(1/25)
ポイント2・熊本の海岸、漁港
熊本では球磨川河口やその付近の川の河口などでカモメを探しましたが居ても20前後くらいで、しかもかなり遠くモンゴルを探すには厳しい条件でした。そんな中立ち寄った海岸では大型カモメが200以上降りており、近くの漁港には100ほどの大型カモメが羽を休めていました。
撮影出来たモンゴル
個体A・1番目立っていた個体。モンゴルの特徴を全て兼ね備えた良い個体でした。
個体B・嘴の黒斑や翼のパターンがAに似ており、こちらもザ モンゴルという個体でした。
以下翼は撮れていないがモンゴルで良さそうだと感じた個体。
降りている姿は撮れず、飛翔だけの個体。
最後にこのポイントで唯一見る事の出来た成鳥以外のモンゴル(2w)
モンゴル以外で気になったカモメ
タイミルセグロカモメ3w
タイミルセグロカモメad
ポイント3・熊本の溜池
熊本で、少ないながらもカモメ達が入れ替わり立ち変わり水浴びに来る溜池を見つけ数十分観察しました。全部で30羽ほどのカモメが飛来し、うち3羽がモンゴルセグロカモメ(2w2、a1)でした。
モンゴル2wA個体
2wA個体
2wB個体
成鳥